言葉はちっぽけだから。

キスマイと中村さんが好きな人。

音楽朗読劇 READING HIGH「シェーヴルノート」

2019年最初のヲタ始めは、中村さんの朗読劇です。

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中村さんを好きになって、ぜひ観に行きたいと思っていたのが朗読劇。

朗読劇とは、文字通り声優さんたちが朗読をする舞台なのですが、
藤沢さん舞台は、音楽も生演奏で演出も凝っているとのことだったので、出来れば藤沢さんの朗読劇をみたいと思っていました。チケットに申し込んで当選と知った時は、本当に夢が叶った!と思いました。

舞台のテーマはジャンヌダルク
神の声を聴き劣勢のフランス軍を勝利に導いた女神、、、しかしその実態は作られた女神だった、というのがお話の根幹。

詳細はホームページでご確認くださいませ。
Chevre Note シェーヴルノート Story from Jeanne d'Arc(ジャンヌ・ダルク) | 新感覚・音楽朗読劇 READING HIGH(リーディング・ハイ)

というわけで、感想。


朗読劇のすごさは、やはり音のみであるということ。
煙やレーザーや炎など多種多様な演出はあるものの、声とセリフと音楽という聴覚からの情報で、2千人以上いる観客が、ほぼ同じ情景を描く、というところが単純に凄い。

しかも、その場面は、ジルドレの魂が苦しんでいる地獄(?)、ジャンヌダルクと一緒に闘っている戦場、国王と参謀が話しているであろう城内、裁判の場などなどクルクルと入れ替わる。
それが、自分の心には映像として次々に浮かぶのだから、素晴らしい。
ジャンヌ(沢城さん)が、戦場で兵士を鼓舞する声なんて、思わず私もフランス軍として出陣している気持ちになるくらいでした。

戦を知らない貴族出身のシャルル(津田さん)が、我は蚊帳の外と言わんばかりの憎たらしさで、このバカ国王が!ととにかく腹立たしい(褒めてる)。地獄の主であるラボラス(大塚さん)は完全に魔王。会ったことないのに、地獄の番人が眼に浮かぶって凄いですよね。
1日目夜の観劇では、コミカルと恐怖のギャップがとても大きかったけど、2日目は私が2回目だからなのか、それとも大塚さんの演技の違いなのか、コミカルな印象がより強く、人間を本当に面白がっている、という印象を受けたラボラスでした。

ジルドレ(中村さん)が、ジャンヌ復活のために黒魔術に手を染め、親友であるアランソン(梶くん)と対峙する場面はやはり泣けました。
魔力は忘れがたき大切な記憶と引き換えに、力となる、、、が故にジルドレからはアランソンの記憶が抜け落ちています。
ジルドレが対峙する見知らぬ男=アランソンは、なぜか自分の戦いのくせを知っている、自分には彼の記憶が全くないからこそ、自分にとって、大切な仲間だったと感じる、というのはとても悲しかった。

そして、シャルルの片腕であるリッシュモン大元帥(諏訪部さん)の裏切り。軍事と政治には裏切り必須(大好き)ですが、第一幕から第二幕への豹変ぶりに、度肝を抜かれました。リッシュモンも実は忘れがたき記憶と引き換えに黒魔術を手にしていた一人だったのですが、ライル(梅原くん)との関係に、ジルドレとの対比があってこれがとても胸打たれました。

ジルドレは、親友のアランソンと会っても、信頼していた部下のライルと会っても「お前は誰だ?」とまるで他人のように接し、自分の計画を邪魔しようとする二人に、容赦なく剣を振るいました。
その一方で、孤児であるライルを立派な戦士に育ってあげてくれた親代わりのようなリッシュモンは、自分をいつまでも「ライル」と呼ぶ。

「あなたは私のことを覚えている。あなたにとって私との思い出は大切な記憶ではないからだ」

と叫ぶライルの台詞で、ジルドレと過ごした戦場は辛いのに楽しかった、という台詞も活きてくるし、ジルドレが仲間思いな大将であったことがよくわかる。
お話の中でこの対比が一番好きだったかな。

ジャンヌがみんなに愛されすぎてて、ちきしょう羨ましいという気持ちも多分にあったのですが、150分間物語に没頭した時間でした。

そして、中村さんx軍人って本当に素敵。
戦の臨場感と、魂のみになって過去を悔やんでいる時の声のギャップ。
無二の親友であり、相棒でもあったアランソンと対峙しているときの素っ気なさ。
全然苦しそうじゃないのが、とても切なかった、、、

千穐楽では、より将軍感というか軍人っぽさが強かった、という個人的な印象。
戦場に響き渡る声で、戦士を率いている感じがより色濃く出ている感じでした。

まさに本を読んでいるような感覚なんだけど、映画とも舞台ともアニメとも違う「朗読劇」というジャンルに、ハマりそうです。

役柄に合わせた衣装も纏い、その世界観がより演出されておりました。
日本一かぼちゃパンツ似合うの梶くんだな、と思ってます。

仲が良さそうなみなさんのお写真もとても素敵ですね。
ぜひまた機会があったら、観劇したいと思いました。

ありがとうございました。